楽せず楽しむ

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父親が他界して、大変だった諸々の話【相続編】

父親が他界して4年が経ちました。

まだ遺骨は部屋にあります。

 

警察との連絡、葬儀、相続、実家の整理

人が亡くなると、残された遺族は結構やることがあります。

ほとんどのことが未経験で 慣れている人なんてそういないと思います。
インターネットが発達して情報が飛び交う世界でも、自分から探そうとしないと手に入らない種類の情報
そして、前もって調べておくことなんてあまりしない情報。

 

このページにたどり着いた人の不安を少しでも軽減できるように
今回は 相続 について軽く記載していきます。
(関連 → 亡くなった当日編

 

相続と聞くと、お金が増えるって受け取る人が多いと思いますけど

相続はプラスのお金もマイナスのお金も引き継ぐことです。

(貯金だけじゃなくて借金も引き継ぐよーって話。ほかにも色々あるけど、詳しいことは調べてみてください。)


その引継ぎに必要な準備がめんどくさいったらありゃしない

銀行口座一つを相続するだけで、たくさんの書類を準備して
平日しか対応してくれない役所と銀行とのやり取りが何度も必要になります。


相続人(相続する人)が被相続人(相続受ける人)に直接振り込んだら
振込手数料しか掛からないのに

亡くなってから相続をすると 国には相続税を取られ、銀行からは事務手数料が取られます。(死ぬ前に全財産を渡しておく、なんてなかなかできないから仕方ないんですけどね)

 

あと、戸籍が必要になることがほとんどなのですが
相続人が転籍をしている場合気を付けなければいけません。

転籍とは、戸籍の場所を変えること

戸籍は生まれた時に、両親の戸籍に子供として乗り
結婚する時に、自分の戸籍を作成します(一般的には男性が代表となり、女性がその戸籍に入ることになります)

そのまま人生を終える場合、この人の戸籍は
出生時の親の戸籍 → 結婚して自分の戸籍 、の2つになります。(結婚することが無ければ1つです)

これが、人によって違うのが
『離婚』『自らの意思で本籍を変える』などによって戸籍の数が多くなっていきます。

 

何が気を付けなければいけないことなのかというと

その人の戸籍が全部で何個必要なのかがわかりにくいということです。
実際、僕の父親の戸籍は全部で4つあったのですが、3つ目の戸籍の存在に気付けず
申請と調査に無駄な時間とお金がかかりました。

 

転籍する際に
移動する前の戸籍には「除籍」と記載され
移動した後の戸籍には「転籍」と記載されます。

新しい戸籍を見れば 転籍してきた記録があり、古い戸籍を見れば 除籍した記録があるわけです。

この情報を参考に、現在の戸籍から遡って辿って行ったり
出生地の戸籍から順番に辿って行ったりして 戸籍を全部揃えます。

全部揃えなきゃいけない理由は、
全ての戸籍に載っている子供や配偶者などに相続権が発生する可能性があるからみたいです。

子供がいる事実を隠して遺産を独り占めするようなことを防ぐため、ですかね。

 

そして、戸籍は自治体によって管理方法がまちまちで(現在は統一されています)
親世代・祖父世代の戸籍は手書きで とてもじゃないけど読めないものがたくさんあります(是非Googleで「戸籍謄本 読めない」と画像検索してみてください)

4番目の戸籍の転籍履歴からも、2番目の戸籍の除籍履歴からも読み取れず
3番目の戸籍の存在に気付けなかったわけです。

なんとか一年ほどかけて、父親の相続を終えることができましたが
相続って手続きだけで全てが終わるわけではなく

誰にどのくらいの割合で相続するのかを決める必要がありますし

相続後は、どのように管理するのか考える必要があります。(家や土地、車などの資産があれば 継続的な費用や税金が掛かるので、もらって終わり。とはなりません。)

 

僕の場合は、
母親に配偶者として全額相続してから
その後のこと(本来 相続権のある兄弟や親戚にはどうするのか)は別途検討することにしました。
大きな金額ではなかったので揉めることはなかったのですが、血を分けた兄弟が「一円でも多くもらえるなら嬉しい」と言ってきたときは幻滅しました。

 

人が亡くなるということは 只でさえ心労も多くかかるので
出来るだけ余計な負荷は回避したいものですね。

せめて家族には
持っている資産・負債(金額という意味ではなく、どこの口座を持っているかなど)と
戸籍の情報(どこで生まれて、結婚してどこを本籍としたか、離婚歴はあるのか 本籍を移したことはあるのか)は共有しておいた方がいいと思いました。(説明せずともわかる情報を残しておく)